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今季のダークホース。東西に分断されたロンドンを舞台に、少女たちが繰り広げるスパイアクション作品です!
注目はやはり19世紀末のロンドンに、第2次世界大戦後のベルリンを思わせる政治的状況を持ち込むことで、スパイ作品にとって魅力的な舞台を作り出している点でしょう。
これにケイバーライト(SFでは有名な架空の重力遮断物質)を加えることで、普通ではありえないアクションも可能となっています。
第1話を観る限りでは、ケイバーライトはスパイものにそぐわない異物に感じられましたが、この物質の実用化の影響が歴史的に語られており(史実として組み込まれている)、世界観はしっかり作られています。
何よりハードでシリアスな物語が魅力的です。
違和感があるとすれば、主人公が『ジョーカーゲーム』のような大人の男たちではなく、黒星紅白氏のデザインした可愛い少女たちである点でしょう。これは好みの別れる点ですが、個人的には『ガンスリンガーガール』のようなハードな作品を観ているので、それほど奇異に映りません。
問題は世界観が分かりにくいことかな。ロンドンが東西に分断されたのは革命が原因(つまり内輪もめ)。主人公たちが属するのが共和国で、もう一方が王国だから混乱します。他国の侵略によって分断された方が舞台としては分かりやすい。
この点は最重要キャラのプリンセスが王国出身にもかかわらず、女王となるために共和国サイドのスパイ(主人公)と行動するという危険な状況と合わせて理解しておく必要があるでしょう。
《第6話》
最新話では主人公アンジェの仲間ドロシーが丁寧に掘り下げられました。彼女の父は大怪我をきっかけに性格が一変。妻に逃げられ、ドロシーにくりかえし暴力を振るう親でした。彼女はそれを苦にして家を飛び出しますが、再会した父は必死に父娘の絆を回復させようとする。そして彼の必死にドロシーは家族の絆を感じ、笑顔をこぼすのである。しかし過ぎた欲が彼を破滅させる。
笑顔のドロシーを描きながら、モルグ(死体安置所)に父親の遺体が運ばれるラストは何とも言えない後味でしたが、1つの家族の物語を描き切ってくれたことに、ある種の満足感があります。
実際、お話としては非常によくできた回だったと思います。同病相憐れむではないですが、ドロシーに寄り添う存在としてベアトリスが用意されている点で、彼女の存在がドロシーに内面を吐露させつつ、ベアトリスの明るい性格がドロシーの心を明るくさせるのです。
ただ、前回あたりから感じてはいましたが、ドロシーはスパイという非情な世界に生きるには心が優しく、そのことがいつか彼女の命を奪うのではないかと思えてなりません。
とはいえこれを見せられては、今後の人物描写にも期待せざるをえません。
監督は『ばらかもん』の橘正紀、シリーズ構成・脚本は『コードギアス 反逆のルルーシュ』、『ギルティクラウン』、『革命機ヴァルヴレイヴ』、『甲鉄城のカバネリ』の大河内一楼。
大河内作品は序盤の面白さについては言うことありませんが、後半の展開で賛否が分かれることが多いです。
でもやっぱりこの人の関わる作品は面白いのよ。
期待しています( `・ω・´)ゞ